サイトマップ   ホーム > 活動報告 >SDV自転車に乗ってみました


SDV自転車に乗ってみました
(長円状にペダルを回す駆動機構の高出力自転車)

SDVの最近の進歩日経TRENDYに詳細に掲載されました。
最初の広告の画面は右上でスキップしてください。

駆動部に手漕ぎが加わり、手漕ぎ足漕ぎのリカンベントになりました。
是非ご覧ください。


報告者は松浦晋也氏で「コダワリ人のおもちゃの著者です。
松浦氏はこの著書で、SDVを「小さな力で楽々走れる自転車を作っています!−織田紀之」として紹介しています。

日経TRENDYの報告で松浦氏は最後に「私は開発当初に一回試乗しているのだが、以前よりもずっと洗練され、乗りやすくなっているのには驚いた。低速でも安定しており、おそらくリカンベントは初めてという人でも自由自在に扱うことができるだろう。」と述べている。 

 

  4月21日、SDVという新しい構造をしている自転車に乗ってきました。会員でシルクロード雑学大学のホームページを制作してくれている前田種雄さんから、「こんな自転車がある」と教えてもらっていました。「おもしろそうだ。乗ってみたい」と思っていました。

  前田さんと私の時間を調整して、SDVを開発したオーテックという会社を訪ねました。千葉市内にありました。

  開発者の織田紀之さんから、一通りの説明を受けて、さあ試乗。外に出て、前の通りで乗ってみました。マウンテンバイクタイプとリカンベントという寝そべってペダルを踏むタイプを、準備していただきました。

 自転車の全体写真・詳細仕様・開発状況等についてはオーテック有限会社のホームページをご覧下さい。



SDVリカンベント
前方ギヤー側面写真 前方ギヤーを上から見た写真



SDV自転車ベータ
SDV開発者の織田紀之さんと前田


2006年4月21日の試乗記(文:長澤法隆)

  前田さんはマウンテンバイク、わたし(長澤)はリカンベントです。リカンベントは、低速時のハンドル操作が難しく、しかもギアチェンジになれないために、恐る恐る、よろよろと千葉県花見川サイクリングロードへ向かいました。

  対向車が来たり、自転車とすれ違うときは、進む方向をうまくコントロールしようと緊張して、ますますよたよた。道路わきに止まって、行き過ぎるのを待つような、ぶざまなスタートでした。

  でも、サイクリングロードに出て、真ん中を走ってもよし、すれ違い無しとなると、すぐにペダリングをマスターすることができました。SDVは、ペダルを踏む足の動きが、円運動ではなくて、長円運動になります。ハンドル操作に注意が行き、足の動きへの意識が散漫となっていたのかもしれ ません。

  SDVのリカンベント自転車は、坂道を上るときに寝そべっているのに「立ちこぎ」と同じように筋肉を使っていました。また、ペダルを踏むときも、歩くときと同じ筋肉を使っているように感じました。

  また、SDVではなく、リカンベントの特性でしょうが、向かい風の時、リカンベントは姿勢が低いので、風の抵抗をそれほど感じませんでした。いや、SDVのペダリングに慣れたからなのかもしれません。

  走行したのは50キロでした。直線の道路を走るにはSDVのリカンベントは楽です。「ツール・ド・シルクロード20年計画」で走っているシルクロードのように、 「どこまでもまっすぐ、交差点もなし、往来する車も少ない、側路を走れば安全」といった道路状況には、適している自転車だと思いました。

  「お尻が痛くない」のもSDVリカンベントの利点です。これは、大きいですね。いいですね。

  SDVについては、歩くような筋肉の使い方に感じたので、次のような自転車を開発しては、はいかがでしょうか。

  前輪か後輪を2輪とし、3輪SDV自転車とします。

  足腰が弱った高齢者も、のんびりとペダルを踏みながら脚力の衰えを予防したりリハビリできるように思います。高齢化社会の活性化に役立つ と思います。

  また、スポーツジムにある自転車のようにペダルを踏む器具。

  これにSDVのシステムを取り付けてはいかがでしょうか。足の筋肉や脳みそが、歩くときの足の動きを思い出して、障害のある人の脚力のリハビリにも役立つかもしれません。

  興味を持った方は、http://www7a.biglobe.ne.jp/~otec/ を見てください。何時の日か、SDV自転車でシルクロードを走りたいと思います。織田さん、試乗させていただきましてありがとうございます。

  その後、普段は、ごく普通のマウンテンバイクでトレーニングをしています。「お尻が痛くなる」「足に力を入れすぎ」となります。ますます、SDVの利点が気になっています。


SDVベータ試乗記(前田種雄)

  私(前田)はSDVベータに試乗させてもらいました。最初はベダルの動きが円運動でなく、上下に動く感じで違和感がありました。しかし、サイクリングロードに入り思い切りスピードを出して走行するとすぐにペダリングの違和感は全くなくなりました。これには驚きました。なぜ、違和感がなくなったのか? これはこの動きが脚の力を推進力変換するのに効率的であり我々の運動機能に適合しているからだと思います。

 走行に慣れて来ると、開発者の織田紀之さんから走行前にお伺いしていたSDVの理論的な説明を思い出しました。自転車をこぐときに脚の力がどのように回転に伝わるのか、それは普通の自転車とSDVでどのように異なるか、それを感じながら走行しました。(詳細は同社ホームページの”SDVとは”のページの「SDVと従来型の力の有効成分」および「SDVと従来型の性能比較」を参照下さい。)

 脚を踏み込んだ時の確かな手応え、軽いペダリング、とても快適でした。この自転車で知床峠等を上ったらその実力が十分に感じられると思います。

 現在70才。今年8月は当会の天山山脈のトルガルト峠(標高3752m)を越える走行に参加予定です。このコースは高地でアップダウンも多く、SDVベータのような運動エネルギーの変換効率が良い自転車で行きたいものです。しかし、現在の自転車も退職後に16万円で購入したものですから、年金生活者としてまた年齢から考えてもう1台購入することは残念ながらできません。

 走行後、織田紀之さんの作業室(自転車・部品・技術書・辞書・パソコン・CAD等がある)で奥様が入れたコーヒーを頂きながらSDV開発のお話しをお伺いしました。早速ツールドフランス7連覇のLance Armstrongの実に力強いペダリング時の脚の力のかかり方を示す図や、SDVの英語の論文等をメールで頂きました。

 SDVの大いなる発展を願ってやみません。


その後
SDVを購入しました。愛用しています。
年寄りには駆動効率が良くて、楽です。

 
 
 
 SDVの文字のプレートの更新に併せて、”天山山脈”のプレートを作ってもらいました。

この制作作業に立ち会いました。織田さんが”コダワリ人”であることがよくわかりました。

朝10時に作業部屋に行き、作業を見つめる。文字の生地/色選び、次はフォントと大きさの選定。面倒なフォントは切り抜きが難しいので避ける。

生地をすごく立派なカッターにかけて精密に切り抜く。文字の部分だけを剥がして分離し、車体に貼る。

貼る前には車体をシンナーで丁寧に拭く。

昼飯抜きで行い、16時頃に出来上がったと思ったら、どうも織田さんには出来具合が不満らしい。
自転車を預けて小生は織田さんに車で自宅まで送って頂く。

織田さんはその夜と翌日もプレート作りを行い、翌日16時頃に我が家に届けてくれた。

織田さんが”コダワリ人”であることがよくわかりました。

その織田さんが設計したSDV自転車を所有し、乗れることを誇りに思います。
今後の益々の進化を期待しております。