サイトマップ   ホーム > 活動報告 >西南シルクロード紀行


『西南シルクロード紀行』
                                                                 
宍戸 茂

朝日出版社から宍戸 茂 著「西南シルクロード紀行」が発行されました。
リンク先の画面が出るのに時間がかかります。

『西南シルクロード紀行』連載を始めるにあたり

 初めてシルクロードに挑戦したのは、1992年9月である。ウルムチからカシュガル、ホータン、そしてトルファンをめぐるツアーだった。当時すでに図書館の隅に『謎の西南シルクロード』という分厚い本があることは知っていた。しかし、謎の、という文字にはある種のいかがわしさがあって、私は手にとらなかった。1994年から3年間、シルクロードの「天山南路」を2000キロ、自転車で走ることになる。正統、本格、元祖シルクロードには井上靖、平山郁夫、陳瞬臣、司馬遼太郎、長澤和俊など錚々たる応援団がいた。そのうえNHKまでついている。

 2004年2月、私は縁あって昆明市にある雲南民族大学に6ヶ月間お世話になった。そして雲南省各地を旅行し、『謎の西南シルクロード』も読むことになる。漢の武帝が都・長安から中央アジアへ抜ける絹の交易ルートを確立する前に、成都で織られた蜀布が雲南省を通過してインドへわたり、さらに各地へ売られていたのである。元祖シルクロード以前に、「西南シルクロード」が存在していたことを張騫が証言していたのだ。
現在、圧倒的に格差がある知名度を是正できないだろうか、というのが私の動機である。

 なお、雲南美術出版社、雲南人民出版社、雲南科技国際旅行社のご協力には感謝の意を表したい。


著者紹介   宍戸茂

1939年生まれ、山形県米沢市出身。2000年出版社を定年で退社、北京大学へ。2003年雲南民族大学へ遊学。シルクロード歴14年であるが、すべて中国国内限定。



<連載を終えて>

2年間のお付き合い有難うございました。技術的なことはすべて前田種雄さんにお願いしました、この機会をお借りしてお礼を申し上げます。なお来年3月、朝日出版社から『西南シルクロード紀行』として出版される予定です。



 

目次

第1章 石寨山(せきさいざん) へ向かう

第2章 石寨山 の青銅器文化

第3章 李家(りか)山頂の桃

第4章 西南シルクロードとはなに?

第5章 心優しい「五尺道」の雲助

第6章 五尺道の歴史を探る

番外編

第7章 ローカル鉄道とバスの旅

第8章 「懸棺」はるかな旅


第9章 「没有銭」 お金はありませんよ

第10章 楚雄(そゆう)の古い墓

第11章 「五尺道」と「霊関道」はどこで合流するのか?

第12章 霽虹橋(せいこうばし)をめざして

第13章 橋ものがたり

第14章 雲南玉砕跡を行く

第15章 大地震に襲われた都江堰

第16章 西南シルクロードの起点・三星堆へ

第17章 岷江(びんこう)を下る(最終章)